優柔不断な男

若い男が、思わず仕事を忘れて見入ってしまったときだった。

 

ご主人様が、今日子にではなく、雇い人の男に声をかけた。

 

「君、ちょっと、こっちへきなさい」

 

「はあ、俺ですか?」

 

「君、ちょっと、こっちへきなさい」

 

雇い主であるこの屋敷の主人に呼ばれた若い男は、しかたなく食卓に近寄った。

 

メイド服を身につけた年の離れた妻に自分のモノをしゃぶらせながら主人が言う。

 

「君は、大根とニンジン、どっちが好きかね」

 

「はあ?」

 

目の前の食卓では二十歳そこそこの若奥様が、四つん這いになって夫にフェラチオしている。

 

メイド服のミニスカートはめくれあがって、剥き出しの尻が丸見えだ。

 

こんな状況で、大根とニンジンとどっちが好きか、などとどうして質問するんだ。

 

「どっちが好きなんだね?」

 

「えーっと、特にどっちが好きってこともないですけど……」

 

「どっちかに決めてもらわないと、困るなあ」

 

困ると言われても、こっちのほうがよっぽど困るよ。

 

「さあ、どっちだ」

 

「うーん、大根かなあ」

 

「そうか、大根か」

 

「あっ、待ってください。

 

ニンジンのほうが好きかなあ」

 

「ニンジンだな」

 

「え、いや、やっぱり、大根のほうが……」

 

主人がジロリと雇い人の若い男をにらんだ。

 

「君も優柔不断な男だな。どっちでもいいから早く決めなさい!」

 

「はあ、それじゃあ、やっぱり、大根にします」

 

なんだかわからないが、もうどっちでもよかった。

 

「あは〜ん」

 

「そこにある大根を取りなさい」

 

「どこに、あるんですか?」

 

「ほら、君の目の前にあるだろう」

 

目を凝らして食卓を隅々までみると、スープ皿の真ん中にニンジンと大根が立っていた。

 

見事に男根の形に細工されたニンジンと大根が、立派に屹立しているのである。

 

ニンジンのほうが若干小さめにできていたが、握ってみると硬さではニンジンに軍配が上がると思った。

 

大根を握りしめて、その大きさに心のなかで脱帽していると主人に声をかけられる。

 

「今日子が待ちきれないそうだ。

 

早く、やってくれ」

 

「やってくれって、なにをやるんですか?」

 

「マヌケなことを質問するんじゃない!この状況でやるといったら、わかるだろう?」

 

そ、それじゃあ、やっぱり、俺が想像したことでいいんですか。

 

これも、給料のうち?

 

「ほら、君、早くしないか」

 

「はい、い、いますぐ、やや、や、やりまっす」